注射には種類があります。
シワ・タルミの場所や持続期間など、
どれがご自分に適しているのか医師とよく相談をしましょう。
・コラーゲン注射
・ヒアルロン酸注射
・脂肪注射
・ハイドロキシアパタイト注射
・ボツリヌス毒素注射
コラーゲン注射
しわ・たるみの部分に「コラーゲン」という物質を入れることで、
しわ・たるみを改善させます。
また治療を繰り返すことで、「自分自身のコラーゲンを増やす」という効果もあります。
「コラーゲン注射」は「ヒアルロン酸注射」よりも皮膚が硬くなるといった心配は無いですが、
「ヒアルロン酸注射」より効果が低く、アレルギー反応を起こしやすいです。
効果の持続時間も短いため、 現在は「ヒアルロン酸注射」の方が主に使われています。
痛み対策としては麻酔のテープを貼ったり、
冷やすという方法があります。
<保つための治療頻度>
個人差はありますが、6か月毎に注射が必要になります。
<費用>
病院によりますが、1回 5,000円~10,000円です。
<合併症(危険性)>
アレルギー反応が1~2%程度に起こるといわれています。
ヒアルロン酸注射
しわ・たるみ部分に、「ヒアルロン酸」という物質を入れることで、
しわ・たるみを改善させます。
「ヒアルロン酸注射」の方が「コラーゲン注射」より効果が高いです。
皮膚の浅い部分に「ヒアルロン酸」を入れた方が、効果が出やすいです。
しかし、その分皮膚が白っぽくなったり、赤くなったりしやすくなります。
<痛み>
痛み対策としては麻酔のテープを貼ったり
冷やすという方法があります。
<保つための治療頻度>
個人差がありますが、6か月~1年毎に注射が必要になります。
<費用>
病院によりますが、1回 5,000円~10,000円です。
<合併症(危険性)>
まれにアレルギー反応・白っぽくなる・赤っぽくなる・内出血・
肉芽というコブ状のものを作ってしまう・不格好な跡になってしまうなどがあります。
脂肪注射
しわ・たるみ部分に脂肪を入れることで、しわ・たるみを改善させます。
・「コラーゲン注射」や「ヒアルロン酸注射」と違い自分の脂肪を使う。
・「コラーゲン注射」や「ヒアルロン酸注射」と違い、なくならずにある程度残る。
というのが特徴です。
脂肪を入れるために、他の場所から脂肪を採ってきます。
採る場所は、お腹・脚・お尻・腕などで、
麻酔の注射をして、注射器で脂肪を採ります。
脂肪を入れると吸収されるのが非常にゆっくりであるため、
半永久的との考え方もありますが、
100%残るわけではなく、半分程度が残るということがあります。
<合併症(危険性)>
皮下出血・圧痛・腫張・アレルギー反応・眼窩脂肪内に入れると失明の可能性があります。
Teimourian B:Blindness following fatinjections.Plast Reconstr Surg 82:361,1988
<費用>
1回 30~50万円程度です。
ハイドロキシアパタイト注射(レディエッセ)
「ハイドロキシアパタイト」という成分を注射するものです。
昔、歯磨き粉などで聞いたことがあると思いますが
「ハイドロキシアパタイト」とは骨のような構造をもつ物質です。
ただ、「ハイドロキシアパタイト」だけではそこにとどまれず、
徐々に吸収されます。
ヒアルロン酸・コラーゲンよりは吸収は遅いので 、
持続期間は1年半ぐらいともいわれています。
ほうれい線やマリオネットライン(口角からアゴにかけてできるシワ)が対象になります。
額や目の下には使えません。
<費用>
病院によりますが、1回15万円前後します。
ボツリヌス菌毒素注射(ボトックス・ディスポートなど)
「ボツリヌス菌」という菌の毒素を使い、
顔の筋肉を弛緩(ゆるませる)ことによってシワを改善させる治療です。
シワ・タルミが改善するだけでなく、皮膚が艶やかにし、皮膚にハリが出るようにもなります。
<痛み>
痛み対策としては麻酔のテープを貼ったり、
冷やすという方法があります。
<合併症(危険性)>
表情が作りづらくなるため、表情の変化が起きやすい。。
また、効きすぎるために、眼瞼下垂(まぶたが垂れさがる)がおきることがあります。
<効果を保つための治療頻度>
数か月で減弱するため、3~6か月毎に繰り返し行う必要があります。
<費用>
病院によりますが、1回5万円くらいです。
これらの注射は
「注射だから大丈夫だろう」と、とにかく安い所にするのではなく、
皮膚科専門医・形成外科専門医・美容外科専門医に施行してもらった方が安心です。
実は医者であれば1年目のなりたててでも脳外科でも内科でも注射することが可能だからです。
また、これらの治療を行った後も継続的なスキンケアは大切です。