【選び方】
紫外線は、シミやソバカスになるという印象が大きいですが、
UV-A波は真皮(コラーゲン線維などがある肌の奥)まで到達するため、
シワやハリ不足にも大きく関わります。
紫外線は建物や地面に反射するので、日傘や帽子だけでは防ぎきれません。
ですから、UVカット化粧品はとても大切です。
しかし、多くの人がSPF・PAの数値が高い方がよいと
勘違いをしてしまっています。
数値が高いものは、紫外線から守る時間が長いですが、
肌への負担が大きくなります。
「毎日SPF50を使用しているから安心」と思わないようにしましょう。
頻繁に使用すると肌荒れや乾燥、色素沈着などができやすくなります。
SPF10など数値の低いものは、紫外線から守る時間は短いですが、
化粧品の刺激から肌が守られるという利点があります。
*「紫外線吸収剤不使用」の日焼け止めでも、
数値が高いものは乾燥性皮膚炎をまねくことがあります
紫外線と化粧品の刺激から肌を守るには、
下記(表1)のように目的によってSPF・PAの数値を選ぶことが重要です。
ちなみに、SPF20のUVカット化粧品を使用した後に、
SPF20のファンデーションを塗るとプラスされてSPF40になる…
ということはありません。SPF20程度と考えましょう。
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(表1)
SPF |
PA |
目的 |
~20 |
+ |
日常生活(買い物・通勤・散歩など)
|
10~30 |
++ |
屋外での軽いスポーツ・レジャーなど |
30~50 |
+++ |
炎天下でのレジャー、
リゾート地でのマリンスポーツなど |
*SPFとはUV-B波による日焼けの防止効果を表す数値です。
何も塗らない皮膚が20分で日焼けする人の場合、
SPF10であれば20×10=200分程度大丈夫ということになります。
*PAとはシワやハリ不足を引き起こすUV-A波の防止効果をPFA値に基づき示しています。
何も塗らない皮膚と比べて
・2~4倍遅らせることができる場合 PA「+」
・4~8倍遅らせることができる場合 PA「++」
・8倍以上 PA「+++」
となります。
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ただ、数値が高いものがよいと思っている人が多いため、
低い数値の商品が少ないのが現状です。
どうしても、SPF20/PA+などといった低い数値のものが見つからない場合は、
なるべく低い数値のもので、「紫外線吸収剤不使用」または「ノンケミカル」
と記載があるものを使用するとよいでしょう。
【塗る量】
記載の数値の効果を出すためには、
1平方センチメートルあたり2g塗らなければなりません。
その量は思っている以上に多く、クリーム状の場合はパール粒大2粒、
液状の場合は1円玉2枚にもなります。
この量を塗ると、上からファンデーションを塗る場合キレイに仕上がりません。
なので、ファンデーションを塗る場合は、
この半分の量を塗るようにおススメしています。
そして、次にファンデーション(SPF/PAの記載があるもの)を塗れば、
日焼け止め効果は保てますし、ファンデーションの仕上がりもキレイです。
とくに紫外線が強い時期は、日焼け止め成分が入ったファンデーションを
使うとよいでしょう。
ちょっとしたお肌への気遣いが、将来のお肌が喜ぶ秘訣です。